断熱を再考 3

 ■第3回目、今回は「熱容量」について考えました。
 ここで三択問題です。水の熱容量は次のうちどれが正しいでしょうか?
 鄯. 1.0[cal/K] 鄱. 4.186[J/K] 鄴. そんなもの分からん


 正解は 「鄴. そんなもの分からん」 です。(少し意地悪な問題でごめんなさい。)
熱容量とは、物体の温度を1度高くするのに必要な熱量のことです。
 (式で表すと C=Q/⊿T C:熱容量 Q:熱量 ⊿T:温度変化)
また、比熱という言葉を耳にしたことがあると思いますが。比熱とは1[g]あたりの物体の温度を1度高くするのに必要な熱量のことです。
 (式で表すと c=C/m=Q/m⊿T  C:熱容量 c:比熱  m:質量)
 (式を組み替えると C=mc つまり、熱容量=比熱×質量 です。)
ちなみに、水の比熱は 1.0[cal/g・K]または4.186[J/g・K]です。
 ([cal]と[J]は単位が違うだけです。 1.0[cal]= 4.186[J])
ちなみに・・・他の物質の比熱は以下の通りです。(概算値です。単位は[J/g・K])
 水:4.2 氷:2.1 水蒸気:2.1 空気:1.0 コンクリート:0.84 木:1.25
 アルミ:0.88 鉄:0.43 銅:0.37 ガラス:0.67 土 :1.0
 ■随分、話がややこしくなりましたが・・・
簡単に言えば、比熱が小さいほど熱しやすく冷めやすい材料です。また、比熱に重さをかけた熱容量が大きいほど熱しにくく冷めにくい物体だといえます。
 逆にこの熱しにくく冷めにくいという原理で「蓄熱」があります。次回はこの「蓄熱」について考えます。