断熱を再考 1

 ■「高気密・高断熱」と聞いて皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?
これから何回かにわたって、住宅における断熱に関することを勉強しながら、考えながら書いていきたいと思います。(最初に言っておきますが、決して「高気密・高断熱」を否定してるわけではありません)
 ■第1回の今回は少し本題からはずれるかも知れませんが、熱環境の基本「体感温度」について考えました。
 夏涼しくて、冬暖かい家がいいと思いませんか?もちろんその通りです。
では、何度が暖かく(暑く)て、何度が涼しい(寒い)のでしょうか?


 余程、気温を気にする人以外は、温度計を持ち歩いている人はいないでしょうが、同じ温度でも暑く感じたり、寒く感じたりすると思います。
 それが体感温度です。体感温度を表す指標として専門的には以下のようなものがあります。
 ※有効温度:温度、湿度、気流速度の要素を組み合わせて表したもの
(参考:
ミスナールの体感温度=t-1/2.3(t-10)(0.8-h/100)
t=気温(℃)、h=相対湿度(%)。湿度を元に計算した体感温度。気温が10℃以上のときは湿度が上がれば上がるほど暑く感じ、10℃以下のときは湿度が上がれば上がるほど寒く感じる。
リンケの体感温度=t-4√v
t=気温(℃)、V=風速(m/s)。風が吹くと体表の熱が奪われるため、体感温度は低くなる。風が1m強くなると体感温度は1度下がる。 )
 ※修正有効温度:有効温度の要素に放射(周辺壁面温度)の要素を組み合わせて表したもの
 
 ※新有効温度:修正有効温度に着衣量、産熱量(運動することによって生まれる熱)の要素を組み合わせて表したもの
 
 つまり、温度、湿度、気流、放射、着衣量、産熱量によるということです。